12月13日は正月事始め!何をする日?

31356091_s.jpg

正月事始めとは?

正月事始めとは、12月13日を境に正月、新しい年に向けた準備を始める日のことです。
昔はどこの家にも竈(かまど)や囲炉裏(いろり)があったので、一年間で溜まった煤(すす)を取り除いて家を大掃除するもので、
現在も多くの人が年末に行う大掃除はこれが由来となっています。

正月事始めの日は、毎年12月13日と決められています。
江戸時代中期まで使われていた中国暦の一つ宣明暦(せんみょうれき)では、12月13日が鬼宿日(きしゅくにち)とされていました。
鬼宿日とは文字通り、「鬼が宿にこもり外出せず、鬼に邪魔されること無く物事を進めることができる吉日」のことです。
婚礼以外の物事を行うのに良いとされており、お正月を迎える準備を始める日として適していることから
12月13日が「正月事始めの日」となりました。

余談ですが、なぜ寄宿日に婚礼がNGかというと、
鬼宿日には鬼が室内に篭り外出しないとされていて、「家の中にこもっている鬼と家の中に入る嫁が鉢合わせしてしまう」ということだそう。
恋愛関係においても全般的にNGのようです。

正月事始めの日にすること

正月事始の日にはどんなことをするのかご紹介します。

煤払い(すすはらい)
煤払いとは「お正月に年神様を迎えるために、今年1年の汚れを落として清める事」です。
江戸時代から、鬼宿日である12月13日に城や寺では煤払いが行われており、庶民もそれに倣って12月13日に1年の大掃除をするようになりました。

昔は竈や囲炉裏で生活しており、室内で薪や炭を使用していたので、天井や壁に煤が溜まってしまいます。
その煤を落とすことがメインの掃除であったことから、大掃除=煤払いと呼ばれているのです。
1年が終わる前の大掃除はここからきているという考え方が一般的です。

今では煤払いを正月事始めの日当日に行う方は少なくなってきているでしょうが、
お寺や神社では今でも12月13日に煤払いを行なっているところが多いです。
ニュースなどでもお寺や神社が煤払いをしている様を放送していることがあるので、目にしたこともあるでしょうか?
煤払いには掃除だけでなくお清めの意味もあるのです。

正月事始めを知らないと、なぜ大掃除を年末にするのか疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。1年の汚れは今年のうちにとよく言いますね。
当日大掃除をしなくとも、神棚だけでも煤払いを行うと新年を迎える気持ちが高まるかも知れません。

松迎え
松迎えとは、「おせちを調理するための薪や門松に使うための松などを採取しに山へ行くこと」を言います。
次の新年の年男が、新年の恵方の方向にある山に向かい、採取を行っていました。

本来正月事始めの年男が、大掃除の段取りやお正月の飾り付けや歳神様へのお供え物を用意するなど「お正月の行事を取り仕切る人」とされていましたが、現在はその習慣はすっかり失われています。
家人全員で正月の準備を行うのが一般的です。

大掃除と正月飾り

煤払いは「年神様を綺麗な環境でお迎えする」ために行い、本来は大掃除が終わった直後に正月飾りを出します。
松迎えの文化はほぼ消失してしまいましたが、正月事始めにおける煤払いの文化は、大掃除として今も多くの人に受け継がれています。
神棚がご自宅にある場合にはまず神棚を掃除してから、各部屋を掃除していきます。

それが終わったあと、正月飾りは12月13日~28日までの間に飾ります。
現在はクリスマスを楽しむ方も増えており、クリスマスが終わった26日以降に飾る家庭が多いような印象です。

特に28日は末広がりの「八」がつく日ことから、縁起が良いと言われています。
逆に、縁起がよくないため避けたほうがよいとされるのが29日~31日です。

29日は「二重苦」を連想されるため、31日は一夜飾りと呼ばれ「忘れていて急いで正月準備をしたようで歳神様に失礼にあたる」と言われます。
30日も旧暦では月の終わりの日なので一夜飾りと同様とされていますが、旧暦は気にしないという方もいらっしゃいます。

まとめ

このような風習は芸能関係などでは正月事始めの行事として残っているものの、正月事始めの日は昔ほど重要視されなくなってきています。
ですが、今日からできるところから大掃除を始めてみたり、正月用品を用意するのもいいでしょう。

清々しい気持ちで新年を迎えるために、「正月事始め」を少し意識して、掃除や正月準備を始めてみるのはいかがでしょうか?

メモリード直営の葬儀施設一覧