お彼岸とは?
三途の川をはさんで、私たちの住んでいる世界を此岸(しがん)、そして仏様の世界を彼岸といいます。
彼岸とは、もともと仏教の言葉で、人間の迷いや苦しみの原因となる煩悩のない、悟りの境地に達した世界という意味であり、つまり極楽浄土のことを指す言葉とされています。
春のお彼岸は3月の春分の日を中日として前後3日間の計7日間を期間とし、中日とされる春分の日は太陽が真東から昇り、真西に沈むため、西方にある極楽浄土へこの世である此岸から、あの世である彼岸に通じやすくなると考えられていました。
その為、中日を含む前後7日間にご先祖様の供養をするようになったと言われています。
2025年(令和7年)春のお彼岸日程
春のお彼岸は「春分の日」を中日として前後3日間。この計7日間が「お彼岸」の期間とされています。
2025年の春分の日は3月20日(木・祝)ですので、2025年(令和7年)春のお彼岸は、3月17日(月)から3月23日(日)までの7日間となります。
3月17日(月) 彼岸入り
3月20日(木・祝) 中日(春分の日)
3月24日(日) 彼岸明け
彼岸に墓参りはなぜ?
なぜお彼岸にお墓参りをするようになったのかというと、
前述した通り、春分の日は太陽が真東からのぼって真西に沈んでいく、私たちの世界である此岸(しがん)と、仏様の世界である彼岸(ひがん)にある極楽浄土が最も近く通じやすくなる日であると言われているからです。
そして次第に、お彼岸にご先祖様の供養を行えば、ご先祖様だけでなく自分自身も極楽浄土へ到達することができ、
またご先祖様への思いもその期間が最も伝わるではないかという考えの元、お彼岸にはご先祖様の供養のためにお墓参りをするという行事が定着していったようです。
◆墓参りのマナー
最初にお墓の掃除から
まず墓前で合掌してから目立つゴミを拾い、墓石に水をかけながら雑巾で汚れを落とします。
出来れば傷つかないよう雑巾やスポンジを使うようにし、花立も掃除しておきましょう。
お線香へはロウソクから火を移す
ロウソクの「明かり」は、現世の者たちの心の迷いなどを取り除く「光」となると言われています。
ライターなどで直接火をつけるのではなく、できれば一度ロウソクに火を灯し、そこから火を移すようにしましょう。
火を消すときには手で仰ぐ
ロウソクから線香に火をつけた時は、息を吹きかけて消してはいけません。
手を使って仰いだり、振ったりして消しましょう。
仏教には身口意(しんくい)という言葉があり、人の悪い行動は「身=身体」「口」「意=意識(心)」から出てくるものと考えられており、
人の口からでた息は穢れたものということで、口から吐いた息でお線香の火を消すことはタブーとされています。
お線香が燃え尽きるまで滞在する
お線香は火事防止のため、火が消えるまではその場に残ります。
霊園や墓地のルールとして定められていることもあるので確認しましょう。
お急ぎの際には、少し短い線香などもありますので、そちらを準備していくと良いかもしれません。
ですがせっかく墓前に集まりお参りする機会ですので、火が消えるまで故人様の思い出話をしたり、
故人様とゆっくりお話しされるのはいかがでしょうか?