訃報のお知らせをするときの例文集|タイミングや書き方の注意点も解説

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訃報とは、人が亡くなった際に伝えるお知らせのことを指します。そのため、誤解や失礼がないよう細心の注意をはらうことが大切です。親族や友人、会社関係者など相手にあわせて伝える内容や形式を変える必要があります。

本記事では、訃報のお知らせをする際の例文集や気をつけたいマナーについてわかりやすく解説します。タイミングや書き方の注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひ最後まで読み進めてください。

訃報のお知らせをするときの例文集


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訃報連絡をするときは、相手に応じた言葉遣いと形式を選びましょう。親族や知人・友人、勤務先など、それぞれの関係性を意識した表現を用いることで、連絡もスムーズに行えます。相手に応じた書き方やポイントを押さえ、失礼のない連絡を心がけましょう。

以下で、具体例とともに状況別にあわせた例文をご紹介します。

親族に伝える場合の例文

親族への訃報連絡のポイントは、個人的な感情を共有しやすくなることです。そのため形式的になりすぎず、適度に温かみを感じさせる言葉遣いで伝えましょう。

いとこなどの近しい親族には速やかに伝える必要があるため、電話で伝えましょう。その際、早朝や深夜を避けるのがマナーです。


【例文】
突然の連絡で申し訳ありません

〇〇月〇〇日〇〇時に父〇〇が息を引き取りました
葬儀は〇〇月〇〇日(〇曜日)に〇〇会館で執り行います
詳細が決まり次第 改めてお知らせいたしますが まずはご報告まで

簡潔でありながら、親族間での信頼を感じられる言葉を選びます。また、葬儀の日程が未定の場合は「後日お伝えします」と付け加えるといいでしょう。直接対面で会話する場合も、落ち着いて簡潔に伝えることを意識してください。

知人や友人に伝える場合の例文

友人・知人に訃報連絡をする場合は、親族に比べて少しフォーマルな表現を心がけましょう。故人に対する感謝や思い出を一緒に伝えることで、温かさもプラスされます。直接会話が難しい場合は、メールや電話で伝えても構いません。


【例文】
突然のご連絡失礼いたします
〇〇の息子の〇〇です
〇〇月〇〇日に 母〇〇が永眠いたしました
みなさまには大変お世話になり 深く感謝申し上げます

日時
通夜 〇〇月〇〇日 〇〇時より
告別式 〇〇月〇〇日 〇〇時より

会場
〇〇会館
住所 東京都〇〇区〇〇〇〇
電話 03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

喪主
〇〇〇〇〇

連絡先
080-〇〇〇〇-〇〇〇〇

お忙しいところ恐れ入りますが ぜひご参列いただけますと幸いです

このように故人への感謝の気持ちを一言添えることで、よりていねいな印象を与えられます。また、葬儀の詳細にくわえて弔問の有無を確認する一文も入れましょう。

勤務先や会社に伝える場合の例文

勤務先や会社に伝える場合は感情的な表現を控え、必要な情報を簡潔に伝えましょう。仕事に影響が出るため、上司に速やかに連絡します。また、香典や弔電への対応を明記することで、相手の負担を軽減できます。


【例文】
いつもお世話になっております 〇〇〇〇〇です
突然のお知らせとなり恐縮ですが 〇〇月〇〇日に父〇〇が逝去いたしました
葬儀におきましては親族のみで執り行うため 大変恐れ入りますが お香典等のご厚志は辞退させていただきます

ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが
〇〇日から〇〇日まで忌引き休暇をいただけますでしょうか
業務の引き継ぎについては 後ほど個別で連絡いたします
なにかありましたら 私の携帯電話までご連絡ください
何卒よろしくお願い申し上げます

香典辞退の意向を明示するなど、相手への配慮を伝える文面を心がけましょう。社内連絡の場合は「忌引き期間」や「業務の引き継ぎ」についての説明があると親切です。

自治体や町内会に伝える場合

自治体や町内会への訃報連絡では過剰なフォーマルな表現はせずに、必要事項を簡潔に伝えてください。町内会の方々には、電話で直接報告しましょう。訪問するタイミングなどが合わない場合は回覧板で伝える方法もあります。

また、近隣住民への配慮として、駐車場や交通規制に関する情報をあわせて伝えるとよいでしょう。


【例文1(電話)】
突然のご報告で失礼いたします。父〇〇が〇月〇日に永眠いたしました。
葬儀は〇月〇日に〇〇会館で執り行います。
ご近所の皆さまにはご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。


【例文2(電話)】
突然のお電話失礼いたします。
〇〇の娘の〇〇です。病気により母が他界しました。
母の意志を尊重し、葬儀は〇〇月〇〇日に近親者のみで執り行いました。
町内会のみなさまには、母への生前のお心遣いに深くお礼申し上げます。
なお、供物・香典等は固く辞退させていただきます。
なにかございましたら、私宛ての携帯電話080-〇〇〇〇-〇〇〇〇までご連絡ください。

上記のように、訃報を伝える相手にあわせて内容や言葉遣いを使い分けるのがポイントです。紹介した例文を参考にしつつ、相手や状況に応じて適切な対応を心がけましょう。

訃報のお知らせに含むべき内容

訃報連絡をするときは、相手に誤解や混乱を与えないように必要な情報を正確に伝えましょう。誰が亡くなったのか、葬儀の詳細、そして連絡先などを正確に伝えることで相手も落ちついて対応しやすくなります。

以下で、訃報のお知らせに含むべき情報について詳しく紹介します。

故人の名前と送り主との続柄

訃報には、故人の名前を明記してください。フルネームを記載することで、受け取る相手が「どなたが亡くなったのか」を一目で理解できます。

また、送り主との続柄も重要です。たとえば「父」「母」「祖父」「友人」などの続柄を添えると、受け取る側が故人の立場を把握しやすくなります。


【記載例】
私の父〇〇が 〇〇月〇〇日 〇〇歳にて永眠いたしました

送り主が家族でない場合、故人との関係性を簡潔に記載します。「友人」「会社の同僚」などの記述です。これにより、知らせを受け取った側は、どのような立場で知らせを受けているかをすぐに理解できます。

喪主の名前と連絡先

訃報連絡には、喪主の名前と連絡先を含めましょう。喪主は故人の葬儀を取り仕切る中心的な存在であり、弔問や弔電、そのほかの連絡をする際の窓口になるためです。

葬儀の日時や場所に関して質問がある場合、喪主に連絡することが多いため、電話番号やメールアドレスを明記しておきましょう。


【記載例】
喪主:〇〇〇〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇@〇〇.co

連絡先を記載する際は、プライバシーに配慮し必要最低限の情報にします。

死因・亡くなった日時

訃報のお知らせをするときは、死因や亡くなった日時にも触れます。死因の詳細は記載せず「病気のため」「老衰により」など簡潔な表現で伝えることが一般的です。

プライバシーの観点から死因を伏せる場合もあります。その際は、亡くなった事実と日時のみ記載すれば問題ありません。


【記載例】
〇〇は 〇〇月〇〇日午前〇時〇分 〇〇歳にて病気のため息を引き取りました

亡くなった日時を明記することで、相手は訃報がどの程度新しい情報なのかを把握できます。

葬儀の詳細

葬儀の日時、場所や形式(家族葬、一般葬など)を伝えます。そうすることで、参列を希望する方が計画を立てやすくなります。一緒に香典や供花を受け取るかどうかも記載しましょう。


【記載例】
葬儀の詳細が決定いたしました
日時:〇〇月〇〇日(〇曜日)〇〇時より
場所:〇〇斎場(住所:〇〇市〇〇町〇〇-〇)
形式:家族葬(参列はご遠慮いただいております)

なお 香典や供花につきましては 誠に勝手ながら辞退させていただきます
ご了承ください

参列を希望する方への配慮として、交通手段や駐車場の情報を添えるとよりていねいです。

忌引きについて

学校や職場、取引先などに訃報を伝える場合は、忌引きについての詳細も記載しましょう。

忌引き期間やその間の連絡方法、代替担当者がいる場合はその名前を明記しておくと、相手の混乱を防げます。


【記載例(学校の場合)】
このたび 私の母〇〇が永眠いたしました
つきましては〇〇月〇〇日から〇〇月〇〇日まで忌引きをいただきますので よろしくお願いいたします


【記載例(職場の場合)】
突然のご連絡で申し訳ございません
このたび私の父〇〇が逝去しましたため
〇〇月〇〇日から〇〇月〇〇日まで忌引きをいただきます

なお 業務については〇〇が引き継ぎますので
緊急のご連絡がございましたら以下の連絡先までお願い申し上げます

忌引き期間を明確にすることで、相手がスケジュールを調整しやすくなります。

訃報は、受け取る側にとって非常に重要な情報です。内容を簡潔にまとめつつも、相手に配慮した表現を心がけましょう。

今回ご紹介した項目を参考にし、相手や状況にあわせて訃報を作成してください。

訃報のお知らせをするタイミング

訃報を知らせるタイミングは非常に重要です。葬儀への参加や準備を整えるために、親族や親しい方々へは早めに知らせましょう。

ただし、知らせるタイミングを誤ると相手に混乱や不信感を与えてしまうため、注意してください。ここでは「亡くなった直後」と「葬儀日程が決まったら」という2つのタイミングについて解説します。

亡くなった直後

亡くなった直後は、親族や故人と親しい方に訃報を伝えるのが一般的です。亡くなった直後では、葬儀の詳細が決まっていないことが多いため、最低限の情報を伝えます。

「亡くなった」という事実と、亡くなった日時、簡単な死因(必要に応じて)を伝えるようにしましょう。親族の場合は葬儀の準備に関わるため、速やかに連絡してください。無理に詳細を話す必要はなく「落ち着いたら再度連絡する」と添えるだけで十分です。

伝える際のポイントとしては、電話の場合は落ち着いた声で簡潔に伝えます。事前に伝える相手の順番を決めておくことが大切です。遠方の方に伝える際は、メールやメッセージアプリを活用することをおすすめします。

葬儀日程が決まったら

葬儀日程が決まり次第、葬儀に参列してほしい方々(親族や故人の親しい知人)へ連絡を行いましょう。この段階の連絡は葬儀の日時、場所、形式(例:家族葬、一般葬など)を具体的に伝えることが目的となります。

同時に弔電や供花の送り先、香典の取り扱いに関する情報もこのタイミングで伝えるのが一般的です。送り先や締め切り日も添えましょう。

葬儀の形式をきちんと伝え、家族葬の場合は「参列をご遠慮ください」と付け加えることで、誤解を避けられます。訃報を伝えるタイミングは、状況にあわせて判断してください。亡くなった直後に連絡すべき範囲と、葬儀の詳細が決まった後に連絡する範囲を区別し、相手の負担や混乱を避けるよう心がけましょう。

訃報のお知らせを連絡する相手と順番

訃報のお知らせをする際は、連絡する相手と順番を事前に明確にしておくことをおすすめします。近親者や葬儀関係者への連絡は、葬儀の準備をスムーズに行うためにも迅速に行ってください。

以下で、訃報を伝える相手と順番について詳しくご紹介します。

1.家族・親族

最初に連絡するべき相手は、故人の家族や親族です。家族や親族は、葬儀の計画や準備に直接関わることが多いため、できるだけ早い段階で知らせましょう。

とくに親しい親族には電話で直接連絡を取り、訃報を伝えます。連絡の際には亡くなった日時や死因、今後の予定が決まり次第連絡する旨をあわせて伝えるとよいでしょう。

親族同士で連絡役を分担することで、スムーズに連絡が行き届きます。また、遠方に住む親族は移動時間などを考慮し早めに連絡することが重要です。高齢の親族への連絡は、直接会って話すか、電話でゆっくりとていねいに説明しましょう。

2.寺院・葬儀会社

次に連絡するのは、葬儀を執り行うための寺院や葬儀会社です。お坊さんに読経をお願いする場合や仏式での葬儀を予定している場合は寺に連絡を取り、葬儀の日程調整を依頼します。

葬儀会社には希望する葬儀形式や規模を伝え、準備を進めてもらいます。その際、参列予定者の人数や形式を事前に把握しておくと伝達がスムーズに行えます。相談するときは、予算や要望などを伝えておきましょう。

3.故人の友人・知人

故人の友人や知人への訃報連絡は、生前親交が深かったり遺族と顔なじみだったりする以外を除いて、葬儀の日程や詳細が決まってから連絡しましょう。伝える際は、故人との関係性に応じて連絡手段を変えるのがポイントです。

親しい友人や知人には直接電話で連絡し、それ以外の方にはメールやメッセージアプリを活用しても構いません。連絡をする際は、時間帯に注意を払い、深夜や早朝などは避けるよう心がけましょう。

また、訃報連絡を行った故人の友人や知人へ周囲の方に連絡を取ってもらい、死去のお知らせをしていただけるよう依頼します。

4.自分の会社関係者

仕事上の影響があるため、会社関係者への訃報の連絡は重要となります。勤務先において上司や同僚、場合によっては取引先など誰にどのように知らせるべきかを判断し、対応しましょう。会社の規定や慣習を確認し、手続きに沿った方法で連絡を行ってください。

直属の上司に、電話やメールで速やかに連絡します。緊急性を伝えるためにも、できるかぎり電話で直接話しましょう。訃報の事実とともに、忌引き休暇を取る予定や業務の引き継ぎについて相談します。

忌引き休暇を申請する際には、人事部や総務部への連絡も必要です。会社の規定に沿って手続きを進め、必要な場合は故人との続柄や葬儀日程について報告してください。

同僚へ連絡する場合は上司の指示に従い、業務に支障が出ないよう注意して伝えます。直接話すか、メールや社内チャットツールを利用しましょう。

業務上関わりのある取引先や顧客に影響がある場合は、上司と相談したうえで、必要最低限の情報を伝えます。自分が連絡できない場合は、代理の同僚や上司にお願いしましょう。

5.地域・自治体

最後に、地域コミュニティや自治体関係者に訃報を伝えます。町内会や自治会、近隣住民に知らせておくと、故人を悼む場を設けたり、地域としての支援を受けたりできます。

地域葬儀の慣習が残る地域の場合は、早めに連絡を取りましょう。町内会長や自治会役員に連絡し、弔問客の受け入れや花輪の手配などについて相談します。

連絡先が分からないときは、新聞に訃報を掲載する方法もあります。地域の新聞社などに詳細を伝えてみましょう。

訃報を伝える順番を整理すると、混乱を防いでスムーズに準備を進められます。故人を悼む時間を大切にしつつ、優先順位を意識して周囲に知らせましょう。

訃報のお知らせを書く際の注意点

訃報のお知らせを書く際は、悲しみを抱えるなかでも相手への配慮と礼儀を守りましょう。わかりにくい表現やあいまいな内容を避け、故人を偲ぶ気持ちを正しく伝えます。

また、慣れない場面で迷うことが多いため、ぴったりな書き方を事前に理解しておくと安心です。以下で、訃報を書く際の注意点をわかりやすく解説します。

句読点を使用しない

訃報文では句読点を使用しないのが一般的です。理由についてはさまざまな見解がありますが、句読点が文章を区切る役割を持っていることから「葬儀が滞りなく、円滑に進むように」という思いが込められています。

かわりに改行を挟み、読みやすく分かりやすい文章にまとめます。改行を活用して読みやすさを確保し、相手の心に寄り添う表現を意識しましょう。文章を整えることで、相手への配慮が伝わります。

重ね言葉(忌み言葉)を使わない

重ね言葉や忌み言葉は、不幸が繰り返されることを暗示するため、弔事全般において避けるべきとされています。代表的な忌み言葉には「重ね重ね」「ますます」「再び」「たびたび」などがあります。

忌み言葉は普段の会話や文章で無意識に使ってしまいがちです。そのため、文章を書き終えた後に必ずチェックしましょう。

内容は簡潔にまとめる

訃報のお知らせは、故人を偲ぶ思いを伝えることが主な目的です。そのため、受け取る側の負担を考え情報を簡潔にまとめます。冗長な表現や余分な情報は避け、内容を絞りましょう。

受け取る側が必要な情報をすぐ理解できるよう、箇条書きや短い文章を意識します。また、故人の経歴や生前の功績についてくわしく伝えたい場合は、別で追悼文などを付け加えても構いません。

訃報を書く際には、相手への配慮や礼儀にもとづいた表現を心がけましょう。しかし、普段あまり触れることのない内容であるため、負担に感じる方も多いです。書き方に迷ったり不安があったりする場合は、葬儀関連の専門サービスを利用することをおすすめします。

訃報のお知らせは、受け取る相手の心情を考慮しつつ、正確かつ簡潔に情報を伝えることが大切です。文化的なルールや表現の選び方に注意して、誤解や不快感を避けましょう。不安な点があれば、専門家に頼ることもおすすめします。

まとめ

訃報のお知らせは、故人を偲ぶ思いを込めて相手に伝える大切な役割があります。そのため相手の心情に寄り添い、失礼のない正確な文章で伝えることが重要です。ですが、突然の出来事で心の整理がつかないなか、訃報文を考えるのは簡単ではありません。

訃報を書く際には、句読点を避ける、忌み言葉を使わない、必要な情報を簡潔にまとめるなどの注意点に気をつけましょう。また、家族や親族、友人や勤務先など連絡をする相手や順番についても優先順位をつけてください。

上記のポイントに気をつけることで相手に誤解や不快感を与えることなく、大切な情報を伝えられます。大切な人を偲ぶ訃報のお知らせは、あなたの気持ちを伝える大切な手段です。

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