喪中の期間には色々な制限がありますが、お正月にはどのようなことに気をつけなければいけないのか解説していきます。
喪中とは
喪中の期間は一周忌までとされています。
喪中はお祝い事は避け、慶事への出席等は控えます。結婚式、祝賀会などに招待された場合も四十九日の忌明けまで、あるいは百か日までは出席を控えます。
現代でも、以前ほどではありませんが、慎ましい生活を送るのが一般的です。
喪中でのお正月の過ごし方
年末年始は新年を祝って過ごすことが多いですが、喪中の際の年末年始には祝い事は控えて過ごします。
具体的にどのようなことを控えればいいのかご紹介します。
<喪中でのお正月には控えること>
◆正月飾り
鏡餅や玄関への飾り物、しめ縄などは一般的には飾らないようにします。
鏡餅は、三種の神器でもある銅鏡に擬え、丸い餅を鏡に模して「鏡餅」と呼ぶようになったと伝えられています。
大小の2つのお餅を重ねることで、月(陰)と日(陽)を表しており、 幸福と財産(福徳)が重なって縁起がよいと考えられること、また円満に歳を重ねるという意味も込め飾られます。
しめ縄がされている場所は神様が降りた神聖な場所を示すもので、不浄のものや悪霊は入れないため魔除けの役割もこめ飾ります。
どちらも元々は神道の習慣なので控えなくてもいいという意見もありますが、控えておくほうが無難でしょう。
◆年始の挨拶
普段は「明けましておめでとうございます」と声をかけるところですが、喪中の場合には「おめでとうございます」は控えます。
「今年もよろしくお願いします」
「昨年はお世話になりました」
などと挨拶しましょう。
◆年越し蕎麦、おせち料理
年越し蕎麦は一年の労を労ったり、細くて切れやすい蕎麦を食べることでため、その年の苦労や悪縁などの災厄と縁が切れるということから大晦日に食べられるようになりました。
これは祝い事とは関係ありませんので、例年通り食べても問題ありません。
お節料理は、新年を祝う食事ですので避けるようにします。
めでたい時に食べられる鯛や紅白かまぼこなどを避ければ食べても構わないとも言われていますが、購入するお節にはこれらはつきもの。
ご自身で祝い物以外のお節を作って食べられる分には問題ないかもしれませんね。
◆初詣
神社への初詣は避ける方が無難です。
なぜなら、神道の忌中期間である50日間は、神社にお参りすることも、鳥居を潜ることもタブーとされています。
喪中の年は神社への初詣は控えた方がいいでしょう。
しかし、いつも詣出ているのがお寺であればそういった制限はありませんので、年末年始のお参りに訪れても差し支えありません。
◆お年玉
元々お年玉は「神様からの贈り物」として贈られるようになったのが始まりですので、厳密にいうと避けた方がいいかもしれません。
ですが子供たちにはそのような理由は通じないでしょうし、楽しみにしているでしょうから、お小遣いとして、あまり派手な祝い事用のポチ袋には入れずにお渡しすると良いかもしれません。
まとめ
喪中の期間には色々な制限がありますので、頭に入れておき年末年始をお過ごしいただくと良いでしょう。
しかし、家族が集まる大切な時間。
あまり神経質にならず、故人様も一緒にゆったりとしたお正月をお過ごしください。