土用とは?
冠婚葬祭事業にとって、年中行事や季節感はとても大切です。
10月20日前後~11月6日前後(11月の月変わり前日)まで
「秋土用」の期間を迎えます。
夏の「土用の日」はうなぎなどを食べることで有名ですが、「土用」は季節の変わり目のことを意味しており、
年に4回あるってご存知でしたか?
この土用の間は、土公神(どくじん)という神様が支配しているとされています。
土公神(どくじん)という陰陽道で土をつかさどる神さまは
季節によって存在する場所を移動すると言われており、春はかまど(昔かまどは土や石でできていたため)、夏は門、秋は井戸、冬は庭にいるとされていました。
その期間に存在する箇所の土を動かす工事を行うと土公神の怒りをかって祟りがあると言い伝えられてきました。
無用に土をさわると土の乱れた気が伝わるため、
畑仕事、庭仕事、土いじり、などは避けたほうがいいと言われています。
土用の期間
土用は土公神がきている期間であるため、
穴掘りなど土をいじることや埋葬、葬送はいけないとされていました。
ただし、土用の期間は季節ごとに約18日ずつありますが、
その18日間ずっと土いじりなどが禁止というわけではありません。
土用は18日間ありますが、間日という日が数日存在します。
この間日というのが、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)という諸仏の智慧をつかさどる菩薩
(物事の正しい在り方を見極める力と判断力に優れ、その力で人々を悟りへ導く神様)
によって、土公神一族全てが一箇所へ集められていて土から出ているので、土を動かしても祟りがないとされています。
土用の間日は春夏秋冬それぞれの土用ごとに日の十二支で決まっており、
・夏の土用の間日...卯・辰・申の日
・秋の土用の間日...未・酉・亥の日
・冬の土用の間日...寅・卯・巳の日
今年(2024年)の秋の土曜は
10月20日(日)〜11月6日(水)
間日は
2024年の秋の土用は辰の日(たつのひ)で10月31日(木)です。
気になる方はこの期間前に土を動かす行為を済ませると良いでしょう。
土用は季節の変わり目で体調を崩しやすいために、無理をしないで農作業などを休みましょうということから間日というものが考えられたとも言われています。
実はそれほど気にしなくても良いのかもしれません。
土用は土の気が強い
土用には「土」の気が強く立ち上がるので
地上の気全体が乱れ、人の精神にも影響が出ると言われています。
気分が落ち込んだり、イライラしたり、事件などが起こりやすい時期でもあるようです。
無理せず静かに過ごしたいですね。