形見分けとは
故人が生前愛用していた品を、近親者や親しかった友人などに分けるのが形見分けです。
どのように行えば良いのか、手順をご紹介します。
・形見分けする時期
四十九日の忌明け後を目安に行いますが、それよりも早くても構いません。
また、もう少し手元に置いておきたい場合など、無理せず気持ちの整理がついてから取り組まれると良いでしょう。
・形見分けをする人
家族や親戚、故人と交流の深かった友人などにお声がけしましょう。
本来、形見分けは目上の人には行わないしきたりですが、先方の希望があれば使ってもらいます。
◆形見分けと遺産相続の違い
故人の遺産分割を終え形見分けを行います。
価値があるもの、高価なものなど一般的に5万円を超える遺品は相続税の対象になってしまいますので、そういった遺産の対象になるものは形見に含めないようにしましょう。
また、故人が負の遺産があった場合などに遺産放棄した人が、形見分けの為に遺品整理を行うと個人の財産に手を付けたとして、遺産放棄が認められない事がありますので、遺産放棄したい人は形見分けはしないようにしましょう。
形見分けの注意点
・お渡しする人が気持ちよく引き継いでいただけるよう、品物は綺麗な状態にしておきましょう。
現在ではカタログギフトなどでお好きな物を選んでもらうような商品もあります。
必ずしもこれをお渡しするべきというような決まりはありませんが、なぜ、このような商品が選ばれるのでしょうか。
こういった商品は、実はその商品によって、意味合いがありました。
・お渡しする時は包装などせず、そのまま渡すか半紙などに簡単に包むだけにしましょう。
お茶を飲んで故人を偲ぶというところから、よく用いられます。
消耗品なので、相手に不幸がおよぶことを消滅させるという意味も含んでいるようです。
・故人の希望があっても、もらう方が拒否された場合は無理強いはしないようにしましょう。
仏の世界へ白装束で旅立つという意味で白砂糖が利用されます。
お茶と同じく、消耗品なので、相手に不幸がおよぶことを消滅させるという意味も含んでいます。
トラブルのない形見分けを行うために
・生前に品物の行き先、渡したい相手を遺言書やエンディングノートに書き留めておく。
・終活の一環として生前に自分で形見分けを行う方も増えています。