身内の訃報を受けた場合、急に忌引き休暇を取ることになります。その際、どのように連絡をするべきか迷う方も少なくないでしょう。
とくに、深夜や早朝に訃報を受けた場合、電話をかけるべきか、メールで済ませてもよいのか判断に迷うこともあるかもしれません。
本記事では、忌引きメールを送る際の判断基準やマナー、相手別の例文、避けるべきNG表現、そして休み明けの業務復帰を円滑にするポイントまで、実践的な情報をご紹介します。
忌引き連絡はメールで済ませて良い?判断基準とマナー
身内の訃報は突然訪れることが多いものです。深夜や早朝、休日など、電話をかけるには非常識な時間帯に連絡が必要になることもあります。
その場合、状況に応じてメールを活用することは問題ありませんが、基本的なマナーと使い分けの判断基準を理解しておくことが大切です。
基本は電話、緊急時や夜間はメールを活用する
忌引きの連絡は、本来は電話で直接伝えるのが望ましいとされます。声で伝えることで、緊急性や誠意が相手に伝わりやすく、その場で質問や確認もできます。
ただし、深夜や早朝、休日などの一般的に連絡を避けるべき時間帯に訃報を受けた場合、まずはメールで一報を送り、その後、常識的な時間帯に電話で詳細を伝えることが推奨されます。
メールには記録が残るため、あとから内容を確認できる点も安心です。
メールの件名だけで「誰が・いつから」休むか判別できるようにする
忌引きメールで最も重要なのが件名です。上司や人事担当者は1日に多くのメールを受け取ります。
「ご連絡」や「私事ですが」といった曖昧な表現では、重要なメールだと認識してもらえず、確認が後回しにされるおそれがあります。件名には必ず「忌引き」という言葉を入れ、誰がいつから休むのかを明確にしましょう。
具体的には「【忌引き休暇のご連絡】○月○日より休暇を申請します(氏名)」や「忌引き休暇取得のお願い(○月○日〜○月○日)」などが適切です。
会社の慣習(チャットツールの使用可否など)に合わせる
近年、SlackやMicrosoft Teamsなどのチャットツールを業務連絡の主軸にしている企業が増えています。普段からチャットで業務連絡を行っている職場では、忌引きの一報をチャットで入れることも選択肢のひとつです。
ただし、チャットツールはあくまで補助的な連絡手段として活用し、正式な忌引き申請はメールまたは電話で行うのが無難です。
会社によっては、忌引き休暇の申請方法が就業規則で定められている場合もあります。事前に確認し、指定された方法で連絡することが大切です。
こちらの記事では、忌引き休暇について解説しています。 基本的な知識や注意点も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
【相手別】忌引きメールの書き方とすぐに使える例文集
忌引きメールは、送る相手によって内容や表現を調整する必要があります。
上司には休暇期間と業務の引き継ぎ、同僚には具体的な依頼事項、取引先には予定変更のお詫びと代理窓口、喪主の場合は葬儀の詳細を伝えることが求められます。
直属の上司へ:休暇期間と緊急連絡先を明確にする
上司への忌引きメールでは、休暇期間、故人との続柄、葬儀の日程、緊急連絡先の4点を明確に伝えることが重要です。
【例文】
件名:【忌引き休暇のご連絡】○月○日~○月○日まで休暇を申請します(氏名)
○○部長
お疲れ様です。○○です。
早朝に恐れ入りますが、○月○日○時に私の父が急逝いたしました。
つきましては、葬儀の準備および参列のため、○月○日から○月○日まで忌引き休暇を取得させていただきたく存じます。
通夜は○月○日、告別式は○月○日を予定しております。詳細が決まり次第、改めてご報告いたします。
休暇期間中、緊急の連絡がございましたら、下記の携帯電話までご連絡ください。
携帯電話:090-xxxx-xxxx
取り急ぎメールにてご連絡申し上げます。後ほど改めてお電話いたします。 何卒よろしくお願いいたします。
○○部 ○○(氏名)
同僚・チーム内へ:業務の引き継ぎとフォローを依頼する
同僚やチームメンバーへのメールでは、自分が担当していた業務の引き継ぎ内容を具体的に伝え、フォローをお願いすることが大切です。
【例文】
件名:【業務引き継ぎのお願い】忌引き休暇取得について(○月○日~○月○日)
○○課の皆様
お疲れ様です。○○です。
私事で恐縮ですが、○月○日に父が他界したため、○月○日から○月○日まで忌引き休暇を取得させていただきます。
急なお休みとなり、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。休暇期間中の業務について、以下のとおり引き継ぎをお願いできますでしょうか。
・A社向け提案書作成:○○さん(進捗状況は共有フォルダに保存済み)
・定例会議の進行:○○さん(資料は作成済み)
・見積書の承認:○○課長へ直接ご依頼ください
ご不明な点がございましたら、携帯電話(090-xxxx-xxxx)までご連絡ください。
急なお願いとなり恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
○○課 ○○(氏名)
取引先・社外へ:復帰予定日と緊急時の対応窓口を伝える
取引先への忌引きメールでは、葬儀の詳細を伝える必要はありません。予定していた打ち合わせや納品が遅れる場合のお詫びと、代理の担当者を明確にすることが重要です。
【例文】
件名:【予定変更のお願い】○月○日の打ち合わせについて
株式会社○○
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○です。
私事で恐縮ですが、身内に不幸があり、○月○日から○月○日まで休暇を取得することとなりました。
つきましては、○月○日に予定しておりました打ち合わせを延期させていただきたく存じます。
急なご連絡となり、誠に申し訳ございません。
休暇期間中のご連絡は、弊社の○○(電話:03-xxxx-xxxx、メール:xxxx@example.com)が承ります。
○月○日以降は通常通り対応いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。
改めてご連絡させていただきますが、取り急ぎメールにてお詫び申し上げます。
株式会社△△
○○部 ○○(氏名)
喪主として連絡する場合:葬儀日程と参列・香典の意向を明記する
自分が喪主を務める場合、葬儀の日程や場所、参列や香典の意向を伝える必要があります。近年、家族葬を選ぶ方が増えており、参列や香典を辞退する場合の伝え方にも配慮が必要です。
【例文】
件名:【忌引き休暇のご連絡】父の葬儀について
○○部長
お疲れ様です。○○です。
○月○日に父・○○が永眠いたしました。
私が喪主を務めることとなり、○月○日から○月○日まで忌引き休暇を取得させていただきます。
葬儀の日程は以下の通りです。
通夜:○月○日 18時~
告別式:○月○日 11時~
会場:○○斎場(住所:○○)
なお、誠に勝手ながら、故人の遺志により葬儀は家族のみで執り行います。
ご参列、ご香典、ご供花などのご厚志については辞退させていただきたく存じます。
皆様のお気持ちだけありがたく頂戴いたします。
何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
○○部 ○○(氏名)
忌引きメールで必ず押さえるべき重要項目
忌引きメールには、必ず記載すべき項目があります。これらをもれなく伝えることで、上司や同僚、取引先が適切に対応でき、業務への影響を最小限に抑えることができます。
故人との続柄と忌引き日数の確認
忌引き休暇の日数は、故人との続柄によって定められていることが一般的です。
多くの企業では、配偶者や親の場合は7日程度、祖父母や兄弟姉妹の場合は3日程度とされています。
ただし、これらはあくまで目安であり、企業ごとに就業規則で定められた日数が異なります。メールを送る前に、自社の就業規則を確認し、取得可能な日数を把握しておきましょう。
葬儀の日程・場所(未定の場合は「追って連絡」とする)
葬儀の日程や場所が決まっている場合は、通夜と告別式の日時、会場名と住所を記載します。上司や同僚が参列を希望する場合もあるため、正確な情報を伝えることが大切です。
ただし、訃報を受けた直後は葬儀の詳細が未定の場合も多いため、その際は「葬儀の日程につきましては、決まり次第改めてご連絡いたします」と記載すれば問題ありません。
香典・供花・弔電などの受け取り辞退の有無
近年、家族葬を選ぶ方が増えており、香典や供花、弔電を辞退するケースも増えています。辞退する場合は、メールにその旨を明記しておくことで、相手が迷わずに済みます。
「誠に勝手ながら、故人の遺志により、ご香典、ご供花、弔電などのご厚志は辞退させていただきます」といった表現が一般的です。
また「お気持ちだけありがたく頂戴いたします」と添えることで、感謝の気持ちも伝わります。
不在期間中の業務対応者と引き継ぎ内容
忌引き休暇中に進行中のプロジェクトや対応が必要な業務がある場合、代理の担当者を明確にすることが重要です。メールには「休暇期間中の○○案件につきましては、○○さんが対応いたします」と具体的に記載しましょう。
また、緊急時の連絡先として、自分の携帯電話番号を記載することも大切です。
【要注意】忌引きメールで避けるべきNG・マナー違反
忌引きメールを送る際、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまうことがあります。
ここでは、避けるべき表現や注意点を解説します。
「重ね言葉」や「直接的な表現」などの忌み言葉
弔事では、不幸が繰り返されることを連想させる「重ね言葉」や「繰り返し言葉」は避けるべきとされています。
「たびたび」「重ね重ね」「ますます」「いよいよ」「再び」「続いて」といった表現は使わないようにしましょう。
また「死ぬ」「死亡」といった直接的な表現も避け「逝去」「永眠」「他界」といった婉曲な表現を使います。「生きていたころ」は「ご生前」「お亡くなりになった」は「ご逝去」と言い換えましょう。
絵文字・顔文字やカジュアルすぎる言葉遣い
忌引きメールは正式なビジネス文書として扱われます。普段、親しい上司や同僚とのやり取りで絵文字や顔文字を使っている場合でも、忌引きメールでは控えるようにしましょう。
また、カジュアルな口語表現も避けましょう。丁寧な表現に置き換えることで、フォーマルな文面になります。
連絡の遅れによる「事後報告」
忌引きの連絡で最も避けるべきなのが「事後報告」です。すでに休んでしまった後に連絡をすることは、無断欠勤とみなされる可能性があり、職場の信頼を大きく損ないます。
訃報を受けたら、たとえ深夜や早朝であっても、メールで一報を入れることが大切です。電話が難しい時間帯であれば「取り急ぎメールにてご連絡申し上げます。後ほど改めてお電話いたします」と添えることで、誠意が伝わります。
休み明けの業務復帰を円滑にするポイント
忌引き休暇から復帰する際にも、押さえておくべきマナーがあります。
休暇中にフォローしてくれた上司や同僚への感謝を適切に伝えることで、円滑に業務へ戻ることができます。
出社初日に行うべき感謝の挨拶と回り方
復帰初日は、始業前または始業直後に上司と同僚への挨拶を行いましょう。挨拶の順番は、まず直属の上司、次に部署内の同僚、そして関係部署という流れが基本です。
挨拶では、休暇取得へのお詫び、フォローへの感謝、今後の姿勢の3つの要素を盛り込むことが大切です。挨拶は簡潔に済ませましょう。葬儀の詳細や故人の話を長々とする必要はありません。
手土産(菓子折り)の選び方と渡すベストなタイミング
復帰時に手土産を持参するかどうかは、会社の慣習や休暇日数によって異なります。
数日程度の休暇であれば必須ではありませんが、1週間以上の休暇や、多くの同僚に業務をフォローしてもらった場合は、手土産を用意するとよいでしょう。
手土産を選ぶ際のポイントは、個包装で日持ちするもの、派手すぎず人数分を確保できるものです。渡すタイミングは、出社後の挨拶時が適切です。
忘れずに提出したい証明書類(会葬礼状など)の準備
企業によっては、忌引き休暇の取得にあたり、葬儀に参列したことを証明する書類の提出を求められる場合があります。主な証明書類は以下のとおりです。
・会葬礼状
・葬儀施行証明書
・火葬許可証のコピー
・死亡診断書のコピーなど
会葬礼状は葬儀の受付で参列者に渡され、最も一般的な証明書類です。ただし、近年増えている家族葬では会葬礼状が用意されないこともあります。
その場合は、葬儀社に「葬儀施行証明書」の発行を依頼しましょう。
溜まったメール・業務の優先順位の付け方
数日間の休暇でも、メールは数十通〜100通以上溜まることがあります。すべてに目を通すと時間がかかりすぎるため、優先順位を付けて効率的に処理しましょう。
まずは、件名と送信者を確認し、緊急性の高いものから対応します。休暇中に代理で対応してくれた同僚がいる場合は、対応状況を確認してから返信しましょう。
また、休暇中にフォローしてくれた同僚へのお礼メールも早めに送ることが大切です。
まとめ
忌引きメールは、送るタイミングや書き方次第で相手への印象が大きく変わります。基本的なマナーを守り、必要な情報をもれなく伝えることで、急な休暇でも業務への影響を最小限に抑えられます。
深夜や早朝でも一報を入れ、後ほど電話でフォローすることが大切です。件名には必ず「忌引き」と明記し、故人との続柄、休暇期間、葬儀の日程、緊急連絡先を記載しましょう。復帰後は、感謝の挨拶で誠意を示し、円滑に業務へ戻りましょう。
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