水引の結び方や意味 色によっても意味が違う?

水引

水引(みずひき)とは、ご祝儀袋や不祝儀袋をにかかっている飾り紐のことをいいます。この水引がかかっているのには、いくつかの理由があります。

一つ目は、未開封であるということを証明するためです。

水引は御祝儀袋や不祝儀袋を後ろまでぐるっと一周包んで封をしています。これは誰も触っておらず、開封されていないということがわかるようにかけられています。パッケージに貼ってあるシールと同じような役割ということです。

二つ目は、魔除けのため。

水引には結び方や色によって意味が異なりますが、「梅結び」という結び方には魔除けの意味があると言われています。梅が昔から魔除けに効くと信じられていることから、梅の花の形を模した「梅結び」にはそのような効果があるとされているのです。

三つ目は人と人とのご縁を結ぶということ。

水引は、引くと解ける普通の紐と異なり、引くことで強く結ばれて解けないものが多いので、そこから「人と人を結ぶ」という意味が込められていると言われています。

水引の結び方と意味

水引は、結び方や慶事と弔事によっても意味が異なります。

蝶結び(花結び)

蝶結びは花結びとも呼ばれ、何度でも結び直せるので、「何度でも繰り返してほしい」という出来事の時に用います。例えば出産や入学、お年玉、お歳暮(お中元)、新築祝いなどです。一度きりであって欲しい出来事である、結婚祝いや快気祝いには別の結びのものを使用するので気をつけましょう。

結び切り(真結び)

結び切り」は水引を固く止める結び方で、一度きりの出来事の際に使用します。この「結び切り」は一度結んでしまうと簡単に解けないことから「固く結ばれ繰り返さない」という意味を持つためです。婚礼などの結婚祝い、病気のお見舞いや快気祝い、などに使用します。弔事で使用する際には黒白の水引、慶事の際には紅白の水引を選びましょう。

あわじ結び

あわじ結びは、こちらも簡単に解けないことから基本的には結び切りと同じような意味合いを持ちます。紐の引くとさらに結びがきつくなることから「末永く続く」ような出来事の時に使用します。結婚式のご祝儀の際には、こちらの結び方のご祝儀袋も多いです。

梅結び

「梅結び」は梅の花のような結び目から梅結びと呼ばれています。前述したように魔除けの意味合いや、梅が縁起物の定番であることから、用途を限定せず慶事の際に使われます。見た目も華やかなので、よく選ばれる水引です。

水引の色

水引は、結び方だけでなく、色にも意味やルールがあります。

慶事の場合

◆赤白(紅白)
お祝いごとやお見舞いなど、慶事全般で使われます。

◆金銀
結婚や長寿など、「一度だけ」のお祝いごとに使われます。地域によっては、一般的なお祝いにも使われます。

◆金赤
神札や門松の飾りなどに使われます。

弔事の場合

◆黒白
香典やお供えなど、仏事全般で使われます。黒白の水引がついている香典袋は関東では一般的です。水引は包む金額によっても色や、プリントか本物の紐か選ぶものも異なりますが、黒白は1,000~5,000円の場合に使用します。5,000円以下の場合はプリントの水引でも構いませんが、10,000円以上の場合は本物の水引を選びましょう。

◆黒銀
黒白と同じく、主に仏事で使われます。

◆黄白
主に黒を避ける傾向にある関西や北陸で、法要の際などに使われます。黄白の水引は、10,000~50,000円を包むときに使われるのが一般的です。

◆双銀
仏事の中でも、双銀の水引は50,000円以上を包む際に使用します。キリスト教の葬儀の場合や、女性が香典を出す場合にも使われることがあります。香典が50,000円以上の場合は、通常よりも一回り大きい「中金封」と呼ばれる香典袋を使います。香典袋と中身がずれていると、失礼に当たる場合もありますので注意しましょう。

◆双白
仏事の中でも、主に神式で行われる場合に使われます。

◆青白
もともとは一部の地域の仏事でのみ使われていましたが、最近ではあまり使用されなくなっているようです。

水引には、結び方や色によっても様々な意味を持ちます。使う場面や金額、地域に応じて選ぶようにしましょう。