通夜の由来
「通夜」はもともと故人様を葬る前に家族や親族、知人が集まり、夜通しで死者を守り、慰めることを言います。「通夜」の由来は「夜通し」からきているようです。
通夜の起源は故事によるもので「釈迦の死を悲しんだ弟子たちが、7日間にわたり、ご遺体を見守りながら、釈迦のこれまでの説法について語り合った」というものです。
仏教では、そんな故事から、故人様の家族や親族などが、住職とともにご遺体を囲み、修証義(しゅしょうぎ)などの お経を読むのが本来の儀式になります。通夜は、家族や親しい人たちが故人様を囲み、思い出を語り合うため、夜通し行われていました。その為、お葬式・告別式が公(おおやけ)の葬儀であるのに対し、通夜は私的な葬別の場とされてきました。
また、死亡確認が難しかったかつてにおいては、死の確認作業のため時間をかける必要があったという説もあります。
現在では、時代の移り変わりや、生活様式の変化によって、18時~19時に始まり、21時~22時頃には終えてしまう、半通夜が一般的となりました。通夜を行わないケースも増えています。
弟子たちは亡き釈迦を慕い、残された教えと戒律に従って跡を歩もうとした。
通夜の内容
現代の一般的な通夜では、僧侶が読経をはじめてから家族や親族、知人などが順番に焼香を行います。
その後、僧侶による説教が行われる場合もあります。
最後に、故人様とともに最後の食事をとる意味を込めて通夜振る舞いを行うことが多いです。
通夜振る舞い
集まってくださった方へのお礼の食事という意味もあり、故人様について語り合うひと時ともなっています。通夜振る舞いの後も、家族は交代で故人様に付き添い守る場合が一般的です。
地域による通夜の違い
一部の地域によっては、通夜を行わないケース・通夜は家族のみで行うケース・通夜のみを行うケースなどもあるようです。
宗派によっても、通夜の儀式の内容に違いがあります。菩提寺の僧侶に事前に内容を聞いておくのも良いでしょう。